中小企業診断士の一次試験対策〔知識ゼロでも選択肢は絞れる〕

中小企業診断士の一次試験対策〔知識ゼロでも選択肢は絞れる〕
迷える中小企業診断士受験生

過去問は最高の教科書だとのaerozolさんの言葉から、過去問の徹底研究に取り組んでいます。

頻出論点順に勉強を進めているのですが、非頻出論点や頻出論点の中でも難易度の高い問題だと手も足も出ないことがあります。

aerozolさんはどのようにしていましたか?何かコツみたいなものはあるのでしょうか?

aerozol

中小企業診断士│過去問(一次)の使い方〔これだけ抑えればOK〕中小企業診断士|意外と知らない1次試験の過去問勉強法でご説明している通り、過去問は最高の教科書ですよね。これは、間違いありません。愚直に、過去問の徹底研究を行い、実力を高めていくことが最優先事項です。

上記を前提にした上で、一次試験特有の対策を施すことで、全く知らない問題であっても国語表現に着目すると、選択肢を絞り正答に辿り着くことが可能な場合が多々あります。

今回は、知識ゼロでも選択肢を絞る方法についてご紹介します。

本記事の要点
  • あくまで、過去問の徹底研究による合格点を獲得できる実力をみにつけることが最優先事項
  • 知らない問題などに出くわした対処法として、因果関係不成立・断定表現・曖昧表現の3つのコツを利用すべし
  • 断定表現は「絶対」や「すべて」、「〇〇だけ」などの強い言い切りに要注意
  • 曖昧表現は「可能性がある」や「例外もある」、「〇〇なこともある」などの言葉に要注意

中小企業診断士の一次試験の特徴

まず、中小企業診断士の一次試験の特徴から確認していきます。

  • マークシート方式

何だよ、当たり前のことと感じられたと思います。

確かに当たり前のことなのですが、改めて振り返ることで、知識ゼロでもある程度選択肢が絞れる解答方法をみにつけることができます。

中小企業診断士一次試験のマークシート方式と二次試験の記述式の決定的な違いは、自分で解答を生み出す必要があるかどうかです。

一次試験の場合は幸いなことに選択肢の中から解答を選ぶことができればOKです。

試験問題を研究していくと、必ずではないにしろ、大きくわけて3つのコツによって選択肢が作られていることに気がつきます。

特に奇問難問については、この3つのコツを利用してある程度解答を絞ることができれば、正答する確率を高めることができます。

3つのコツ
  • 因果関係不成立
  • 断定表現
  • 曖昧表現

それでは、3つのコツを具体的に説明していきます。

因果関係不成立

文章の因果関係が成立していないケースです。

因果関係が成立しているかどうかは、問題となっている言葉を正確に理解していたほうが正答する確率は高いでが、知らない言葉であったとしても、ある程度推測で選択肢を絞ることは可能です。

因果関係不成立で使用される主なパターン
  • 問われているワード(言葉)と内容があっていない
  • 因果関係が一部成立していない

基本的にはこの2つです。それぞれのパターンについてみていきます。

問われているワード(言葉)と内容があっていない

見出しの通りですが、「〇〇は、△△△である」との選択肢があった場合に、〇〇と△△の内容が一致してないパターンのことを指します。

実際に過去問を見てみましょう。

生産活動におけるコンピュータ支援技術に関する記述として、最も適切なものはどれか。

コンピュータの内部に表現されたモデルに基づいて、生産に必要な各種情報を作成すること、およびそれに基づいて進める生産の形式は、CADと呼ばれる。

生産活動に関連する設備、システムの運用、管理などについて、コンピュータの支援のもとで教育または学習を行う方法は、CAIと呼ばれる。

製品の形状その他の属性データからなるモデルをコンピュータ内部に作成し、解析・処理することによって進める設計は、CAEと呼ばれる。

製品を製造するために必要な情報をコンピュータを用いて統合的に処理し、製品品質、製造工程などを解析評価することは、CAMと呼ばれる。

中小企業診断士一次試験運営管理平成24年度第5問

選択肢アを見ると、表現されたモデルに基づいて生産に必要な各種情報を作成することと記載されています。このことから、CADではなく、CAMのことだとわかります。

CAMのMはmunufacturingであり、日本語に直すと加工です。もう一度、選択肢をみると表現されたモデルを生産に必要な各種情報に加工することだと読み取れます。

では、CADはどの選択肢が当てはまるのかみてみると、ウだと発見できます。CADのDはDesignで、日本語に直すと設計となります。

選択肢を見ると「解析・処理することによって進める設計は」となっているところで判断できます。

このように、CAMしか解答が分からなかったとしても、1問分かれば2問は選択肢から除外できるようになっています。

さらに、別の選択肢のなかでCADの適切な解答はどれかといった視点で探しにいくことができれば、ある程度内容が絞れるはずです。

因果関係が一部成立していない

企業経営理論の問題でよく出くわすパターンです。早速過去問を見ていきます。

ドメインの定義、および企業ドメインと事業ドメインの決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。

事業ドメインに関する企業内の関係者間での合意を「ドメイン・コンセンサス」と呼び、その形式には、トップマネジメントが周年記念の場などで、企業のあり方を簡潔に情報発信する必要がある。

多角化している企業では、企業ドメインの決定は、競争戦略として差別化の方針を提供し、日常のオペレーションに直接関連する。

多角化せず単一の事業を営む企業では、企業ドメインと事業ドメインは同義であり、全社戦略と競争戦略は一体化して特定できる。

ドメインの定義における機能定義は、エーベルの3次元の顧客層に相当する顧客ニーズと、それに対して自社の提供するサービス内容で定義する方法である。

ドメインの定義における物理的定義は、エーベルの3次元の技術ではなく、物理的存在である製品によってドメインを定義する。

中小企業診断士一次試験企業経営理論平成28年度第1問

注目すべきは、エの選択肢です。

ドメインの定義における機能定義は、エーベルの3次元の顧客層に相当する顧客ニーズと、それに対して自社の提供するサービス内容で定義する方法である。

サービス内容で定義は物理的定義です。機能定義とは、顧客が求める機能によってドメインを定義することとなります。

因果関係が一部不成立の場合は、知っているかどうかが焦点となりますが、過去問で問われている因果関係不成立の部分を成立させる言葉に直して覚えることができれば、得点獲得力は高まります。

断定表現

ポイント
  • 「絶対」や「すべて」、「〇〇だけ」などの強い言い切り表現は要注意

「絶対」や「確実」などは、経営コンサルタントとして言ってはならない言葉だと筆者は考えています。

なぜなら、未来予知できる人なら別かもしれませんが、ビジネスで絶対儲かると言い切れることはあり得ないからです。絶対はあり得ませんが、成功の確率を高める支援こそが中小企業診断士として、経営コンサルタントとして求められている仕事です。

問題文に「絶対」や「すべて」、「〇〇だけ」などの強い言い切り表現は限りなく不正解の選択肢だと考えて問題ありません。

企業はヒット商品を連続して生み出そうと努力するが、なかなか期待したような成果をあげることができないでいることが多い。そのような困難と関連する事情について説明する記述として最も適切なものはどれか。

主力商品を生み出した技術分野に経営資源が重点的に配分されるほど、企業はその技術分野に磨きをかけることができるが、技術の幅が狭くなるので、製品開発能力が消失する。

製品開発チームに部門をまたいで社内能力を動員しそれらを統合する権限を与えることができれば、自社の固有技術を活かした製品開発を推し進めるうえで有効である。

他社がまねのできない独自技術を開発するには、概して特定技術への長期的な投資が必要であるため、市場の短期的な変化に柔軟に対応するための商品開発ができなくなる。

独自な技術で生み出された商品が後発商品と価格競争をしつつ市場を拡大するようになると、顧客ニーズが硬直化するので、その市場への新商品の投入はすべて無効になる。

中小企業診断士一次試験企業経営理論平成21年度第7問

上記の問題で、断定表現は不適切だとのことを知っていれば、例え各選択肢の内容がわからなかったとしても、エは不適切と判断できるため、正答確率を25%から33.3%に引き上げることができます。

曖昧表現

ポイント
  • 「可能性がある」や「例外もある」、「〇〇なこともある」などの曖昧表現は要注意

断定表現との表裏一体である曖昧表現は限りなく正解の選択肢となります。

ビジネスに絶対はないとは、たとえ成功確率が1%であったとしても、成功するかもしれないことを意味しているからです。

中小企業診断士の一次試験の選択肢で考えると、「可能性がある」や「例外もある」、「〇〇なこともある」などの曖昧表現が入っていた時は要注意です。

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

現代の企業にとって、外部組織との連携の活用は、事業の競争力を構築するための主要な経営課題となっている。(中略)

オープン・イノベーションにはメリットとデメリットがあり、オープン・イノベーションによる競争力の構築にあたっては、経営者の戦略的な判断が問われる。自動車産業での密接な企業間関係に見られるように、日本企業も企業外部の経営資源の活用に取り組んできた。近年では、大学や公的研究所などの研究組織との共同開発に積極的に取り組みをする企業も増えている。

(設問2)
文中の下線部にあるように、大学と共同で開発した成果を活用して、新たに起業する場合の問題に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

大学教員をパートナーに起業した場合には、営利取得の可能性があるために、当該教員が企業家活動から個人的利益を追求する利益相反を生み出すことがある

大学教員をパートナーに起業した場合には、大学の知的資源や労力を流用する際に、営利目的のために大学院生や学部学生を利用し、学部教育や大学院教育を弱体化させることがある

大学教員をパートナーに起業した場合には、大学の発明に対して排他的な権利を保有したいと要望し、知識の流通を限定して潜在的に価値のある商業技術の普及を遅らせることがある

大学教員をパートナーに起業した場合には、利益相反の問題は大学やその事務職員の株式保有にかかわりなく、当該教員が研究を行う企業の株式を保有しているかどうかによって生じる。

中小企業診断士一次試験企業経営理論平成28年度第4問

選択肢ア~ウ

ア~ウは、全て曖昧表現にあたります。

例えばイの選択肢をかみ砕いて説明すると、大学院生や学部制を利用した場合に学部教育や大学院教育を弱体化することがあるかもしれないし、その影響はないかもしれないとの文言です。未来を予知できる人はいないため、誤りの選択肢にしてしまうと、弱体化した場合に大きな波紋を呼ぶことになります。

以上から、曖昧表現が含まれている内容は限りなく正解に近い選択肢であると言えます。

選択肢エ

さらに選択肢エを見てみると、強い断定表現とまではいきませんが、「株式保有にかかわりなく」との表現は株主の意見は聞かないとの内容になるため、かなり強制力が働く文言となっています。

選択肢が絞り切れない場合は、こういった断定表現や強制力が強く働く文言は不正解である可能性が高いとの考えを働かせてみると内容が分からないなりにも、日本語表現を足掛かりに考えると意外と正答にたどり着けるようになっていたりします。

まとめ

aerozol

あくまで、過去問の徹底研究によって実力をつけることが重要です。その上で、難問や奇問、忘れてしまった論点に本番でくわした場合の対処法として、3つのコツを利用してみてください。

重要なのでもう一度言いますが、中小企業診断士│過去問(一次)の使い方〔これだけ抑えればOK〕中小企業診断士|意外と知らない1次試験の過去問勉強法でご説明している通り、過去問の徹底研究が最重要事項であることは忘れないようにしてください。

本記事の要点
  • あくまで、過去問の徹底研究による合格点を獲得できる実力をみにつけることが最優先事項
  • 知らない問題などに出くわした対処法として、因果関係不成立・断定表現・曖昧表現の3つのコツを利用すべし
  • 断定表現は「絶対」や「すべて」、「〇〇だけ」などの強い言い切りに要注意
  • 曖昧表現は「可能性がある」や「例外もある」、「〇〇なこともある」などの言葉に要注意

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