独立の夢や、現在の仕事にプラスになる知識が得られそうな経営コンサルタント唯一の国家資格である「中小企業診断士」を取得しようと考えています。
中小企業診断士の試験概要は何となく理解はできましたが、どのような勉強をしていけば良いのか、イメージがつきません。
せっかくであれば、最短で合格するための効率的な勉強法を知ったうえで、勉強を開始するのがベストだと感じています。ぜひ、最短合格するための勉強法についての考え方を教えてください。
とても本質をついた質問ですね。このような質問をされる時点で、相当な素養をお持ちの様な気はします。
それは置いておいても、初学者の方が中小企業診断士の勉強を開始する前に、効率的で最大効果を得られる勉強法を知っておくことが合否に大きく左右します。
中小企業診断士の試験をはじめようと考えているもののどのように勉強をしていけば良いかまだよく分からない方向けに、効率的で最大効果を得られる勉強法の考え方をお伝えしていきます。
最後におまけとして、最短合格の勉強法を知るための裏技もご紹介しています。
中小企業診断士の最短合格への勉強法に失敗した筆者の体験談
筆者は中小企業診断士の試験を一次試験4回、二次試験6回も受験した末に合格を勝ち取りました。
※筆者のプロフィール詳細が気になる方は、中小企業診断士である筆者の素性をご覧ください。
最短合格のために必要な勉強法を考えず何となく勉強を開始
筆者は何も考えず、テキスト(教科書)は、スピードテキスト(教科書)、過去問題集は過去問完全マスター(両方とも市販されているテキストです)で一式を揃えて、暗記を基本ベースに中小企業診断士の試験勉強をしていきました。
テキスト(教科書)に載っている内容を隅から隅まで覚えるという苦行にあいながらも、勉強を進めていったのですが、テキスト(教科書)にでている言葉をただ暗記するだけでは過去問の出題には到底太刀打ちできませんでした。
また、よくよく見ていくと頻繁に出ている事柄、まれにしか出ていないといった事柄があることに一次試験が迫った直前に気が付いたのです。
そこから、必死をこいて軌道修正したことで、一次試験は突破できましたが、二次試験ははかなく敗れました。
敗因は、
- 一次試験の合格に向けた効率的な勉強法ではなかった
- 二次試験を意識した一次試験勉強をしていなかった
の2点です。
当時の勉強法を合格したいま振り返ると
今考えると、中小企業診断士の一次試験そして二次試験を突破するための最適な勉強方法は何かをまず知ってから勉強をしていれば、こんなにも受験が長期化することはなかったのであろうと感じます。
最短合格への勉強法に失敗した経験から言えるのは、さきほどの2点を初学者が勉強開始前に抑えられていると、最短合格が限りなく近づきます。
中小企業診断士の最短合格への勉強法1:国家資格であることを理解する
中小企業診断士の試験だけではなく、国家資格や検定試験全てにあてはまることですが、100点を目指す必要性は全くないということです。
中小企業診断士の試験でいえば、一次試験も二次試験も合格点は60点です。つまり、40点は捨てても合格できるという事実です。
たとえ100点であろうが、60点であろうが合格してしまえば、どちらも同じ中小企業診断士です。
そうであれば、割り切って60点分を確実に獲得する勉強法に特化することが重要です。
60点分を確実に獲得する勉強法とは、ずばり良く登場する論点(事柄)だけに的を絞り、その該当論点の知識を強化するという方法です。
40点を捨てる勉強法は中小企業が生き残る戦略と実は同じ
これは、中小企業の戦略とも似ており、大企業は経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報が充実しているため幅広くなんでもできます。
しかし、中小企業の場合はほぼすべてにおいて大企業ほどの経営資源を持ち合わせていないため、大企業と戦うには範囲を絞った一点突破で勝負しなければ勝ち目がありません。企業規模が小さくなればなるほど、その範囲を絞っていく必要があることも付け加えておきます。
この考え方と同様に、勉強時間が限られている方ほどあれもこれもと手を出しながら勉強するのではなく、勉強範囲を限定し、その範囲は確実に抑えるといった勉強をすることが重要です。
中小企業診断士を目指すのであれば、中小企業に提案するセオリーをまずは自分自身が実践する機会を中小企業診断士試験側から与えられているとも言えます。
中小企業診断士の最短合格への勉強法2:二次試験を意識しながらの一次試験勉強
あくまで、中小企業診断士の一次試験突破がまず目指すべき目標となりますが、資格を取得するためには二次試験の合格までをしっかりと照準に合わせて勉強していく必要があります。
中小企業診断士の二次試験と密接に関連する一次試験の科目は、
- 企業経営理論
- 財務・会計
- 運営管理
- 経営情報システム
の4つです。
しかし、中小企業診断士の一次試験と二次試験では出題主旨が大きく異なっています。
中小企業診断士の一次試験の出題主旨は、
第1次試験は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、中小企業診断士となるのに必要な学識を有するかどうかを判定することを目的し、筆記の方法により行います。
中小企業診断士の二次試験の出題主旨は、
第2次試験は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、中小企業診断士となるのに必要な応用力を有するかどうかを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例並びに助言に関する能力について、短答式又は論文式による筆記及び口述の方法により行います。
とそれぞれなっています。
初学者が中小企業診断士を最短合格するために越えるべき関門
先ほどの中小企業診断士の一次試験と二次試験の主旨を初学者が最短合格を目指すためにかみ砕いて説明すると、
- 中小企業診断士の一次試験
知識:経営用語の知識をちゃんと理解および覚えているかを問う試験 - 中小企業診断士の二次試験
知恵:一次試験で覚えた知識を事例企業に当てはめながら、経営課題を解決するために活用できるかを問う試験
となります。
一次試験の知識から、二次試験の知恵に昇華させる作業が必要となります。この作業を理解できていないと、筆者のように何度も二次試験を受験するはめとなり、最短合格とはほど遠くなってしまいます。
そのためには、いかに二次試験の知恵に変換する意識を一次試験の勉強をしながら持てるかにかかっています。
この昇華させる具体的な勉強法については、中小企業診断士の二次試験勉強はじめの一歩〔一次勉強中の方必見〕をご覧ください。
初学者が勉強開始前に中小企業診断士試験の正しい勉強法を理解しておくことがいかに重要かを、この文章を書いていて、筆者自身が凄く感じた次第です。
中小企業診断士の最短合格への勉強法(裏技)
これまで、初学者が中小企業診断士への最短合格を実現する勉強法ために必要な考え方についてご紹介してきました。
本記事は、あくまで最短合格を実現する勉強法に必要な考え方(入り口)です。この考え方を理解したうえで、具体的な勉強法について、本ブログ記事である独学で中小企業診断士を合格するための完全攻略マニュアル〔初学者向け〕をご覧いただくと、理解スピードが劇的に早まるはずです。
最短合格の勉強法を体系的に理解するのに役立つ本が無料でもらえる
筆者が本記事で伝えてきたエッセンスはあくまで中小企業診断士の最短合格するための勉強法としては、一部のエッセンスにしかすぎません。
お伝えしたエッセンスの多くは、中小企業診断士の専門学校であるクレアールさんが市販している「中小企業診断士 非常識合格法」に書かれている情報を筆者なりに解釈した内容となっています。
特に「第5章:非常識合格法 第1次試験戦術編」に記載されている過去問題集の正しい使い方は必見です!この情報は知っておいて間違いなく損はありません!
1分でカンタンに無料資料請求でき、最短合格に確実につながる本なので、資料請求【無料】して効率よく情報収集するのが吉です。
※資料請求フォームの備考欄に「非常識合格法プレゼント応募」と記入しないと貰えないのでご注意ください。
資料請求(無料)で短期合格ノウハウ本を無料で貰うならこちらから
中小企業診断士の最短合格への勉強法:まとめ
最後に、初学者が中小企業診断士を最短合格するための勉強法まとめを記しておきます。
-
- 一次試験の合格に向けた効率的な勉強法を知る必要がある
- それは、40点を捨てて、60点分を確実に獲得する勉強法に特化すること
- 二次試験を意識した一次試験勉強をする必要がある
- 一次試験で覚えた知識を事例企業に当てはめながら、経営課題を解決するために活用するために知識から知恵へと昇華させる勉強を意識すること
- これらの考え方をより詳細に知りたい方は以下の2つで情報収集するのが吉
- 本ブログの以下のページを活用
独学で中小企業診断士に合格するための完全攻略マニュアル〔初学者向け〕 - 中小企業診断士の専門学校「クレアール」で資料請求※資料請求フォームの備考欄に「非常識合格法プレゼント応募」と記入しないと貰えないのでご注意ください。
資料請求(無料)で短期合格ノウハウ本を無料で貰うならこちらから
- 本ブログの以下のページを活用
- 一次試験の合格に向けた効率的な勉強法を知る必要がある
aerozol様
記事内では、TACのスピードテキスト及び問題集、そして
過去問で勉強されたとのことですが、過去問中心に勉強する前提で考えた場合、TACの問題集は必要になりますでしょうか。
購入するべきか悩んでおります。
ペンさま
コメントありがとうございます!
TACのスピード問題集は、スピードテキストに書かれている内容を理解するための問題集となります。
そのため、スピードテキストを完璧にこなしたからといって、過去問が解けるかというと、また違う話です。
私としては、スピードテキストを読み終えたら、すぐに過去問で実践が最も効率的かと感じます。
過去問でといた内容が分からなければ、スピードテキストに戻る。
その後、また過去問を解いてみる。
この繰り返しによって、知識の理解および記憶をしていった方が、実力が着実についていくと思います。
試験勉強頑張ってください!!
春から大学生で中小企業診断士を目指そうとしています。
今からやれることは何かありますか?また、何から始めれば良いでしょうか?
コメントありがとうございます^^
中小企業診断士をいきなり学習でも良いと思いますが、まずは財務会計の強化も含めて、簿記検定試験の2・3級の勉強・合格を目指すのが個人的にはおすすめです。
簿記の知識があるかないかでは、診断士試験はもちろん、その後の実務でも大きく変わってくるので、ぜひ検討してみてください。
もし、中小企業診断士の試験勉強をすぐに始められるなら、企業経営理論の学習からがおすすめです。中小企業診断士知識の核となる科目なので。
ぜひ、頑張ってください!!
また、わからない事あればお気軽にコメントくださいませ。
はじめまして、中小企業診断士試験の講座を運営している者です。ブログを拝見し、とても本質的な内容で感銘いたしました。過去問の徹底分析という点でお仕事を依頼することは可能ですか?
コメントに気づかず、ご連絡遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
具体的どのような内容かお教えいただけますと幸いです。
ツイッター(@_aerozol)に詳細のDMをいただければと思います。
よろしくお願い申し上げます。
エアゾール様でした。すみませんでした。
匿名様
わざわざありがとうございます。
全然問題ございません。むしろ、分かりにくくてすみませんでした汗汗。
今年度初めて受験した者です。studyingで勉強してました。まだ結果はきていませんが、今年度はおそらく経営法務と情報システムを除いた5科目合格となりそうです。来年度はあまり得意としてなかった経済学経済政策、中小企業政策を除いた5科目で受験予定です。クレゾールさんの書いてある事はめちゃくちゃ的確ですごく参考にしております。私はプライドが高いのか、過去問をやって不正解になるのが怖くて、過去問をあまりやっていなかったのが敗因だと痛感.ただ教材のおかげで論点要点はかなり的を絞れていたと感じました。来年度の受験に向け、クレゾールさんの言葉を指針に頑張ります!これから何かあれば質問させてください。
匿名様
コメントありがとうございます^^
過去問は教科書の位置付けで勉強されるのが中小企業診断士の試験においては、非常に有効となりますので、ぜひ頑張ってください。
>今年度はおそらく経営法務と情報システムを除いた5科目合格となりそうです。来年度はあまり得意としてなかった経済学経済政策、中小企業政策を除いた5科目で受験予定です。
残り2科目で来年勝負してしまうと、問題の難易度に大きく左右される運の要素が高くなってしまうため、5科目で望まれる方がリスクヘッジになって非常に良いかと思います。
何かありましたらお気軽にご質問ください!!