中小企業診断士の資格を取得するには、一次試験と二次試験を合格しなければなりません。
その一つ目の関門となる中小企業診断士一次試験について、各科目の設置目的、出題範囲、合格率をまとめました。
特に、初学者の方が大まかに内容が分かるように、中小企業診断協会が発表している各科目の出題範囲をかみ砕いてご紹介しています。
中小企業診断士の試験全体の概要および、取得によるメリットや年収などについてご説明している中小企業診断士の本当の難易度をご覧になっていない方はを先にお読みいただくことをおススメします。
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中小企業診断士一次試験の各試験科目の概要
試験科目1:経済学・経済政策〔二次試験関連度:★〕
科目設置目的
企業経営において、基本的なマクロ経済指標の動きを理解し、為替相場、国際収支、雇用・物価動向等を的確に把握することは、経営上の意思決定を行う際の基本である。また、経営戦略やマーケティング活動の成果を高め、他方で積極的な財務戦略を展開していくためには、ミクロ経済学の知識を身につけることも必要である。このため、経済学の主要理論及びそれに基づく経済政策の内容を中心に知識判定する。
なんやらむずかしい言葉が並んでいますが要約すると、経済学・経済政策は外部環境分析の考え方をみにつけます。
この科目を知ることによって全てとはいかないまでも、国や日銀の政策の裏側がある一定レベルまでは理解できるようになります。
日経新聞などでとり上げられる世の中の動きのからくりがわかるなんて、知的好奇心がくすぶられませんか。
中小企業診断士試験取得のメリットとして、ビジネス感度が高まるとお伝えしましたが、その代表的な科目の1つがこの経済学・経済政策なのです。
というものの、実務上で使う機会はさほどありません。
出題範囲
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マクロ経済学
国全体をとらえた場合にどのような方策が最適解なのかを分析する内容がつまっています。
国民経済計算の基本的概念/主要経済指標の読み方/財政政策と金融政策/国際収支と為替相場/主要経済理論/市場メカニズム/市場と組織の経済学など
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ミクロ経済学
マクロ経済学と対照的に、企業単位でどのような方策を最適ないのかを探る分析手法を学びます。
消費者行動と需要曲線/企業行動と供給曲線/産業組織と競争促進など
科目免除対象者
以下に該当する方は、中小企業診断士の一次試験において経済学・経済政策の科目を免除できます。受験生時代は、うらやましい気持ちで眺めていました。
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大学等の経済学の教授
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准教授・旧教授(通算3年以上)経済学博士
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公認会計士試験、旧公認会計士2次試験の経済学合格者
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不動産鑑定士、不動産鑑定士試験合格者、不動産鑑定士補
合格率
H27年度とH29年度を比較すると、合格率に10%も差が出ています。ジェットコースターなみに、乱高下していることがお分かりいただけます。
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 12,266人 | 3,636人 | 19.4% |
| H27年度 | 11,956人 | 1,852人 | 15.5% |
| H28年度 | 13,398人 | 2,601人 | 29.6% |
| H29年度 | 11,770人 | 2,756人 | 23.4% |
試験科目2:財務・会計〔二次試験関連度:★★★〕
科目設置目的
財務・会計に関する知識は企業経営の基本であり、また企業の現状把握や問題点の抽出において、財務諸表等による経営分析は重要な手法となる。また、今後、中小企業が資本市場から資金を調達したり、成長戦略の一環として他社の買収等を行うケースが増大することが考えられることから、割引キャッシュフローの手法を活用した投資評価や、企業価値の算定等に関する知識を身につける必要もある。このため、企業の財務・会計について、以下の内容を中心に知識を判定する。
資金の流れや会社状態を数字から把握する能力や、設備投資によって投資額よりもリターンが生まれるかどうかの判断などを学びます。
財務会計は、中小企業診断士一次試験に加えて、二次試験にも出題される重要科目です。
計算問題が中心ですが電卓持ち込み不可なので、全て手計算で算出する必要があります。
出題範囲
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アカウティング
損益計算書と呼ばれる会社が一年間頑張った通知表の見方や、会社がどのような資産や負債を持っているかを示す貸借対照表の見方など、過去の内容に関する事象を分析する力が求められます。
簿記の基礎/企業会計の基礎/原価計算/経営分析/利益と資金の管理/キャッシュフロー(CF)など
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ファイナンス
アカウティングは過去の発生した事象から原因を分析するのに対し、ファイナンスは企業価値や設備投資の意思決定など未来を見据えた分析力が求められます。
資金調達と配当政策/投資決定/証券投資論/デリバティブとリスク管理など
科目免除対象者
以下に該当する方は、中小企業診断士の一次試験において財務・会計の科目を免除できます。
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公認会計士、公認会計士試験合格者、会計士補、会計士補となる有資格者
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税理士、税理士試験合格者、税理士試験免除者
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弁護士、弁護士となる資格を有する者
合格率
H26度の合格率は驚異の6.1%です。かと思えば、平成27年度は36.9%と非常に高くなっており、経済学・経済政策同様に、年度によって難易度に大きなばらつきが発生しています。これは、他科目についても同じです。
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科目受験者数科目合格者数合格率H26年度12,784人784人6.1%H27年度12,649人4,666人36.9%H28年度10,753人2,320人29.6%
H29年度11,573人2,969人25.7%
試験科目3:企業経営理論〔二次試験関連度:★★★〕
科目設置目的
企業経営において、資金面以外の経営に関する基本的な理論を習得することは、経営に関する現状分析及び問題解決、新たな事業への展開等に関する助言を行うにあたり、必要不可欠な知識である。また、近年、技術と経営の双方を理解し、高い技術力を経済的価値に転換する技術経営(MOT)の重要性が高まっており、こうした知識についても充分な理解が必要である。このため、経営戦略論、組織論、マーケティング論といった企業経営に関する知識について、以下の内容を中心に判定する。
中小企業診断士試験はもとより、中小企業診断士として仕事をしていくうえにおいても一番の基礎となる科目となります。
他の科目全てと密接に関連しているため、中小企業診断士一次試験の勉強は企業経営理論から始めるのがベストです。
出題範囲
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経営戦略論
会社の戦略を考えていくうえで必要なフレームワーク、最低限しっておかなければならない企業戦略の基礎知識などです。経営戦略論は、二次試験を解くうえでの前提知識となりますので、最も重要な論点です。
経営計画と経営管理/企業戦略/成長戦略/経緯資源戦略/競争戦略/技術経営/国際経営/企業の社会的責任など
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組織論
人口減少の時代に入り、人材を雇うこと自体が難しい世の中になりつつあります。そのため、ハード的に働きやすい環境を整えることや、ソフト的な仕事自身にやりがいを持って取り組んでもらうための枠組みなど、従業員のモチベーションをいかに高めるかの方法論など人に関わる内容を理論的に学びます。
経営組織の形態と構造/経営組織の運営/人的資源管理など
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マーケティング論
中小企業は経営資源が限られているため、効率的に顧客の獲得や客単価の上昇を図るための相談は一番需要が多いです。そんな相談対応への基礎知識となるAIDMAやプッシュ戦略、プル戦略など理論的な売る仕組みについて学びます。
マーケティングの基礎概念/マーケティング計画と市場調査/消費者行動/製品計画/製品開発/価格計画/流通チャネルと物流/プロモーション/応用マーケティングなど
合格率
H27年度12,628人2,105人16.7%
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 13,796人 | 1,849人 | 13.4% |
| H28年度 | 12,659人 | 3,746人 | 29.6% |
| H29年度 | 12,108人 | 1,091人 | 9.01% |
試験科目4:運営管理〔二次試験関連度:★★★〕
科目設置目的
中小企業の経営において、工場や店舗における生産や販売に係る運営管理は大きな位置を占めており、また、近年の情報通信技術の進展により情報システムを活用した効率的な事業運営に係るコンサルティングニーズも高まっている。このため、生産に関わるオペレーションの管理や小売業・卸売業・サービス業のオペレーションの管理に関する全般的な知識について、以下の内容を中心に判定する。
運営管理は、生産管理と店舗・販売管理に大きく分けられます。
生産管理は、トヨタが考えたといわれるジャストインタイムシステムや、生産の際に必要な生産計画、購買計画、そして生産の管理を行う生産統制など、製造業を中心としたメーカー向けの知識が問われます。
店舗・販売管理は、小売やサービス業のオペレーションを行う上で必要な知識が問われます。例えば、お店での陳列方法や照明、外観による見え方です。高級路線なのか、一般消費者路線なのかによって、お店の作り方が変わります。高級路線のお店は、外観をガラス張りにするのではなく、店内をみえなくした方がよく、逆に一般消費者路線のお店は、外観をガラス張りにした方が良いですよね。
店舗・販売管理は、生活する中で触れる機会がとても多いので、具体的にイメージしやすく、内容的にもとても面白いはずです。
出題範囲
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生産管理
生産管理概論/生産のプランニングなど
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店舗・販売管理
店舗・商業集積/商品仕入・販売(マーチャンダイジング)/商品補充・物流/流通情報システムなど
合格率
H27年度11,848人2,424人20.5%
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 12,838人 | 2,288人 | 17.8% |
| H28年度 | 11,865人 | 1,395人 | 11.8% |
| H29年度 | 13,207人 | 410人 | 3.1% |
試験科目5:経営法務〔二次試験関連度:★〕
科目設置目的
創業者、中小企業経営者に助言を行う際に、企業経営に関係する法律、諸制度、手続等に関する実務的な知識を身につける必要がある。また、さらに専門的な内容に関しては、経営支援において必要に応じて弁護士等の有資格者を活用することが想定されることから、有資格者に橋渡しするための最低限の実務知識を有していることが求められる。このため、企業の経営に関する法務について、以下の内容を中心に基本的な知識を判定する。
企業経営を行っていくうえで、法律知識は絶対的に必要となります。特に昨今では、ITの進展により著作権など目に見えない権利である知的財産権を侵害する事件が多数発生しています。コンプライアンスを順守した事業活動を行うことが、顧客の信頼につながっていきます。
また、これから過渡期を迎えるといわれている、親から子などへの事業承継に大きく絡む相続に関する問題も近年では頻出論点の一つとなっています。
出題範囲
事業開始、会社設立及び倒産等に関する知識/知的財産権に関する知識/取引関係に関する法務知識/企業活動に関する法律知識/資本市場へのアクセスと手続など
科目免除対象者
以下に該当する方は、中小企業診断士の一次試験において財務・会計の科目を免除できます。
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弁護士
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司法試験合格者、旧司法試験第2次試験合格者
合格率
H27年度12,454人1,419人11.4%
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 12,153人 | 1,263人 | 10.4% |
| H28年度 | 13,259人 | 839人 | 6.3% |
| H29年度 | 14,269人 | 1,192人 | 8.4% |
試験科目6:経営情報システム〔二次試験関連度:★★〕
科目設置目的
情報通信技術の発展、普及により、経営のあらゆる場面において情報システムの活用が重要となっており、情報通信技術に関する知識を身につける必要がある。また、情報システムを経営戦略・企業革新と結びつけ、経営資源として効果的に活用できるよう適切な助言を行うとともに、必要に応じて、情報システムに関する専門家に橋渡しを行うことが想定される。このため、経営情報システム全般について、以下の内容を中心に基礎的な知識を判定する。
ICTやIoTなど第4次産業革命における言葉がニュースで毎日のように飛び交うなど、ビジネスさらには生活においても、これからITはますます切っても切り離せない一心同体の存在になっていきます。そのため、大企業だけでなく中小企業においても、IT化を促進していくことを国は掲げています。
その最前線に立つ中小企業診断士は当然に一定レベルの知識を有していなければなりません。
近年の中小企業診断士一次試験において本科目は、問題の難易度が上昇傾向にあります。
出題範囲
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情報通信技術に関する基礎的知識
情報処理の基礎技術/情報処理の形態と関連技術/データベースとファイル/通信ネットワーク/システム性能など
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経営情報管理
経営戦略と情報システム/情報システムの開発/情報システムの運用管理/情報システムの評価/外部情報システム資源の活用/情報システムと意思決定など
科目免除対象者
以下に該当する方は、中小企業診断士の一次試験において財務・会計の科目を免除できます。
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技術士、情報工学部門に関わる技術士となる資格を有する者
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IT ストラテジスト、システムアーキテクト、応用情報技術者、システムアナリスト、アプリケーションエンジニア、システム監査、プロジェクトマネージャ、ソフトウェア開発、第1種、情報処理システム監査、特種
合格率
H27年度11,172人716人6.4%
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 10,031人 | 1,502人 | 15.0% |
| H28年度 | 13,385人 | 1,143人 | 8.5% |
| H29年度 | 13,725人 | 410人 | 3% |
試験科目7:中小企業経営・政策〔二次試験関連度:★〕
科目設置目的
中小企業診断士は、中小企業に対するコンサルタントとしての役割を期待されており、中小企業経営の特徴を踏まえて、経営分析や経営戦略の策定等の診断・助言を行う必要がある。そこで、企業経営の実態や各種統計等により、経済・産業における中小企業の役割や位置づけを理解するとともに、中小企業の経営特質や経営における大企業との相違を把握する必要がある。また、創業や中小企業経営の診断・助言を行う際には、国や地方自治体等が講じている各種の政策を、成長ステージや経営課題に合わせて適切に活用することが有効である。このため、中小企業の経営や中小企業政策全般について、以下の内容を中心に知識を判定する。
中小企業を取り巻いている環境やどんなことに困っているか、そのような状況下にあるなかで国は今後の中小企業支援をどのように捉えているのかを「中小企業白書」を通じて学びます。
そして、補助金や助成金、融資制度など国が実施する中小企業支援施策の普及者としての役割が求められています。
中小企業経営・中小企業政策は、他の資格試験では勉強することのない、中小企業診断士ならではの科目と言えます。
中小企業経営は、開廃業率など、細かな数字を覚えなければいけないため大変であるとともに、難易度が高い年度だと重箱の隅をつつくような本当に細かい数字を聞いてきます。一方で、中小企業経営政策は、頻出論点がある程度決まっており、対策が立てやすいです。
出題範囲
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中小企業経営
経済・産業における中小企業の役割、位置づけ/中小企業の経営特性と経営課題など
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中小企業政策
中小企業に関する法規と政策/中小企業政策の役割と変遷など
合格率
H27年度10,571人1,290人12.2%
| 科目受験者数 | 科目合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| H26年度 | 12,283人 | 3,826人 | 31.1% |
| H28年度 | 12,283人 | 1,539人 | 12.5% |
| H29年度 | 13,791人 | 1,509人 | 10.9% |
中小企業診断士の試験科目免除できる方まとめ
先ほど、試験科目別に免除が申請できる資格を持つものについて、ご紹介してきました。今一度、試験科目免除できる方の一覧をこちらにまとめておきます。
| 科目 | 試験科目免除できる方 |
|---|---|
| 経済学・経済政策 |
|
| 財務・会計 |
|
| 企業経営理論 |
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| 運営管理 |
|
| 経営法務 |
|
| 経営情報システム |
|
| 中小企業経営・中小企業政策 |
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