持続化補助金の書き方〔採択80%越え〕に学ぶ中小企業診断士の本質

持続化補助金の書き方〔採択80%越え〕に学ぶ中小企業診断士の本質

補助金申請には事業計画書の作成が求められることから、中小企業診断士の仕事の1つとして補助金の申請支援は脚光を浴びています。

税理士や行政書士、社会保険労務士などのその他の士業は、資格試験のなかで経営について学ぶ機会はないため、一般的に得意ではありません。

一方で、中小企業診断士は経営コンサルタント唯一の国家資格であり、マネジメントの知識をみにつけていることから、中小企業診断士に補助金の申請支援に関する相談に対して、お声がかかることが多い傾向にあることが主な要因です。

※中小企業診断士以外の士業でも、経営計画が得意な専門家はもちろん多くいらっしゃいます。一般的にみて中小企業診断士にお声がかかることが多いと解釈ください。

中小企業診断士を取得した後の実務においてはもちろん、補助金の申請に求められる事業計画書の作成の真髄を理解しておくことは、何より中小企業診断士の二次試験の勉強をする過程において必ず生きてきます。

そこで、実際に筆者が心掛けていることを踏まえて、補助金の1つのメニューである小規模事業者持続化補助金の書き方を例にしてご紹介していきます。

なお、筆者の想いが爆発していますので、時間があまりとれない方は3小規模事業者持続化補助金と中小企業診断士2次試験との親和性からご覧ください。

小規模事業者持続化補助金とは

補助金といっても研究開発であったり、設備投資であったりと、色々な施策が用意されています。

この辺りは、中小企業診断士1次試験の科目である「中小企業経営・政策」にあたる部分ですね。

補助金の概要説明を目的とした記事ではないので、詳細が知りたい方は中小企業庁のHP、もしくは下記の書籍をご参考ください。

注意

ネットで補助金の一覧などを探そうとする場合は、中小企業庁以外に他の省庁からも様々な補助金や助成金がでているので、相当な時間がかかること必至です。

補助金や助成金が網羅されているので、どんなものがあるのか手っ取り早く知りたい方におすすめです。

小規模事業者持続化補助金ほか、補助金に対する筆者の思い

筆者の実績

筆者は中小企業の支援機関に勤務しているため、創業や経営革新などの支援の一つとして補助金の申請支援があり、毎年50を超えるほどの数をこなしています。数だけでなく、お手伝いした企業が採択される率は80%を超えています。

補助金申請支援の現場〔中小企業支援機関〕にいるから感じること

現場にいるからこそ感じることなのかもしれませんが、補助金が貰えるからとお金目当てだけにくる一部の事業者補助金を食い扶持にしようと代行申請を行う一部のエセ経営コンサルタントにしばしば出くわします。

補助金は計画作成スキルを高める格好の機会

小規模事業者持続化補助金やその他補助金の支援は、事業者にとっては経営の振り返りとともに、次の一手を考える良い機会になりますし、支援者にとっては計画作成支援のスキルが向上するため、両者にとってとても良い機会だと感じています。

真っ当な支援者であれば、事業者から綿密なヒアリングを行ったうえで、絵に描いた餅ではない、今後の事業展開につながる計画書を作成します。

補助金獲得コンサルタントと名乗るやからが大量発生

一方で、補助金代行を生業とするやからは数をこなさなければ収入を増やすことができないため、複数の事業者から代行申請を請け負い、判を押したような事業計画書を平気で作成してきます。

小規模事業者持続化補助金含めた補助金は複数人の外部審査員(中小企業診断士や税理士の方が選ばれているという風の噂を聞いたことがあります)による書面審査(採点)だけで、合否が決まります。

そのため、フレームワークを使ってもれなくダブりなく内容が記載されていれば、一見キレイに整って見えるため採択されてしまうという矛盾が起こっていると感じます。

このような光景を何度も見てきたため、筆者は補助金獲得コンサルタントと名乗るタイプの人には反面教師にしなければとの想いが心の底から湧き上がったため、本物の中小企業診断士なるべく今でも研鑽しているかもと、この文章を書いていて気づかされました。

本物の中小企業診断士を目指しましょう

すみません、ここまでは本題と外れてしまいましたが、中小企業診断士を目指している皆様には、決して上記のようなタイプに成り下がるのではなく、本物の中小企業診断士を目指して勉強を続けてほしいと思っているため、長々と筆者の考えをお伝えしました。次から、本題に入ります。

本物の中小企業診断士とは??という方は、この記事をご覧ください。

中小企業診断士とはどんな仕事〔独立を目指し勉強中の方におすすめ〕

2018.02.01

小規模事業者持続化補助金と中小企業診断士2次試験との親和性

補助金申請支援によって得られたマインド

小規模事業者持続化補助金の申請支援を通して、中小企業診断士の本質に気づけたことが中小企業診断士の試験合格に直結したと言ってもおおげさではありません。

どんな会社であっても、過去から未来に紡いでいくための物語(以下、ストーリー)がそこには必ず存在します

このストーリーを企業の実情にあわせてしっかりと描けることができるかどうかが、とても重要だと小規模事業者持続化補助金によって筆者は教えられました。

上記を意識するようになったおかげで、補助金の採択率が爆上げしただけでなく、経営支援における幹を持つことができました。

小規模事業者持続化補助金の書き方

まず、小規模事業者持続化補助金の書類は以下のようになっています。本来は他にも書類が存在するのですが、中小企業診断士の二次試験の観点から考えると下記の書類だけで足りると判断したため、ご紹介していません。

1.企業概要

2.顧客ニーズと市場の動向

3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み

4.経営方針・目標と今後のプラン

書式としては、これだけです。しかし、皆さんは中小企業診断士の一次試験と二次試験の勉強によって経営に関する知識とその活かし方を身に着けてきました。

それをどのように事業計画書作成の際に活かしていくのかみていきましょう。

1.企業概要

創業経緯

主要顧客層

ビジネスモデル

商品・サービス

プロモーション

財務

経営課題

2.顧客ニーズと市場の動向

顧客ニーズ

市場の動向

3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み

顧客に評価されている点

競合他社と比較した際に優れている点

4.経営方針・目標と今後のプラン

経営方針

経営目標

今後のプラン

なんだか、見覚えのあるワードが沢山でていませんか。

企業概要

例えば、商品・サービスであれば商品名や価格、特徴などを、プロモーションであれば、プッシュとプル戦略に切り分けて具体的に実施している内容の効果や問題などを記載していくといった、感じで進めていきます。

そして、中小企業診断士の二次試験で一番重要だと筆者が訴え続けている経営課題ももちろん存在します。

経営課題はそれ以前にあげた内容を全て勘案すると、全社的に解決すべき内容を何か(例:経営リスクの分散、新規顧客の開拓)を挙げるといった具合です。

まさに、中小企業診断士の二次試験風に言うと、与件から現状分析を行った答えを出す設問である分析問題となりますね。

顧客ニーズと市場の動向

こちらも、中小企業診断士の二次試験でよく問われる内容ですよね。特に、環境変化を表す近年は、見逃してはならないワードだと分かります。

環境の変化に対応した経営を行っていかなければ、企業は存続していくことはできません。

なかでも、小規模事業者を対象にした小規模事業者持続化補助金においては経営資源に限りがあるため、機会を見定めて一点集中する必要があります。

そのために、お客さんのニーズ起点にするのか、市場の動向を起点にするのか、それとも両方かの3つの選択肢以外はあり得ません。

ニーズと言えば、お客さんの声をあげるべきですし、市場の動向ならば(1)競合他社の動向、(2)市場全体の動向、(3)自社地域の市場動向(ターゲットによるところが多大に影響します)などが考えられますよね。この辺りを実際にヒアリングしていきながら把握していきます。

中小企業診断士であれば、プラス面だけでなくマイナス面もしっかりと、つきとめなければいけないことはお分かりの事かと思います。

自社や自社の提供する商品・サービスの強み

ここは、切り口としてあげた内容が重要になってきます。

自社が思っているものではなく、市場に受け入れられているものが、自社の強みとして認識すべきです。つまり、先ほど挙げた顧客ニーズや市場の動向に関連するプラス面の内容があがってこないとおかしいですよね。

なぜなら、過去から未来に紡ぐ一本のストーリーで構成されているのですから。

お気づきだと思いますが、顧客ニーズと市場の動向と自社や自社の提供する商品・サービスの強みも現状分析です。

経営方針・目標と今後のプラン

この項目は、先ほどまでの現状分析をもとに、未来に向かってどのような計画を立てるかが問われています。

注意

その際に持つべき指針は、企業概要であげた経営課題を解決するために、自社が一点突破できると踏んでいる機会に対して、顧客や競合他社と比較して優位である強みを生かした事業展開を行っていくことが求められます。

後は、その具体的な目標数値(売上など)と達成するための行動計画を記載していくと、事業計画書が完成するとった具合です。

まとめ

何度も言いますが、会社が成長・発展を遂げていくためには、過去から未来へと紡ぐ自社固有のストーリーを描けるかです。その精度を高めるには経営課題をしっかりと特定することがとても重要です。中小企業診断士の二次試験と一緒ですね。

いかがでしたでしょうか。小規模事業者持続化補助金ほか補助金で求められる経営計画書と中小企業診断士の二次試験で求められる内容が大きく重なっているとご認識いただければ幸いです。

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