中小企業診断士│二次試験に必要な読む力│与件編2

中小企業診断士の二次試験に必要な読む力

おさらい

先回の中小企業診断士の二次試験に必要な読む力とは与件編1でご紹介した通り、中小企業診断士の二次試験において、事例企業の成長のストーリーを描くために最重要項目となるのは経営課題の特定です。

その中で、二つ目の経営課題として不満を持っているものの、そのままBメガネからMメガネ・チェーンへと流れてしまった元愛顧客がいることとお伝えしました。なぜこれだと言えるのかについてご説明していきます。

中小企業診断士二次試験で見落としてはならぬポイント

時制というのは、当たり前ですが、未来だけではなく、過去から現在、そして未来へと流れていきます。とすると経営課題は、過去~現在に関しても存在しています。中小企業診断士の二次試験において、この過去~現在に関する経営課題をしっかりと特定できるかどうかは、中小企業診断士の二次試験本番の解答の質を高められるかどうかに直結してきます。

それでは見ていきましょう。

Bメガネは、45歳から64歳の年代層をメイン・ターゲットとして、既製ではなくオーダーメイドの累進・多焦点レンズを用いた眼鏡を主力商品として加工・販売を行ってきた。つまり、付加価値の高い眼鏡をマーケティングすることにより高い収益性を確保してきたといえる。定期的に行う顧客満足調査でも高い満足度を維持し、再来客が70%以上という非常に高いリピート率を誇っていた。Bメガネを愛顧してくれる顧客がおり、伝道者としてBメガネについての肯定的な口コミを行い、新規顧客を紹介してくれていた。社長は、生涯価値という考え方を早くから導入していて顧客管理を行ってきた。具体的には、コンピュータが導入される以前から、顧客一人一人についてオリジナルで考案したカルテを作成してきた。その顧客カルテには、レンズ・フレームなどの購買履歴や顧客のデモグラフィックな情報などのような基本的な情報ばかりでなく、その顧客が好きなことがらや嫌なことがら(たとえばスポーツ・歌手・映画・旅行など)についての情報が記載されている。単に、顧客カルテの「趣味」の欄に「旅行」と記載するのではなく、その顧客が「いつどこで旅行したか」などが詳細に記載され、次回来店した際には、さりげなくその話題に触れることを心掛けていた。それらの情報は、顧客がフレームを選んでいる時や検眼している時に収集された。現在は、従業員が簡単に顧客のデータを検索できるようにコンピュータによるシステム化がなされている。

とても順調な経営を行っています。順調な経営ができているということは、経営課題を解決できているからとも捉えられます。

経営課題の特定

付加価値の高い眼鏡をマーケティングすることにより高い収益性を確保の記述から、順調な経営となっている様子がわかます。この文章を分解すると、経営課題である「付加価値の高い眼鏡をマーケティング」を解決でき、その結果「高い収益性を確保」できたとなります。

さらに、以降の文章に目を向けると、高い収益性確保の具体的内容が記載されている箇所が2つだと分かります。

まず、一つ目が定期的に行う顧客満足調査でも高い満足度を維持し、再来客が70%以上という非常に高いリピート率です。、高いリピート率の要因(付加価値の高い眼鏡をマーケティングした具体的な手段)が書いてある箇所の解説は、別記事で今後ご紹介します。二つ目は、Bメガネを愛顧してくれる顧客がおり、伝道者としてBメガネについての肯定的な口コミを行い、新規顧客を紹介してくれていたです。

ここで、中小企業診断士の二次試験を勉強されている方なら、おやっと気づかれたも多いのではないでしょうか。現在~今後の経営課題の一つに、新規顧客開拓の減少が挙げられていましたね。

前回の内容を忘れてしまったという方は、こちら(中小企業診断士の二次試験に必要な読む力とは与件編1)をクリックしてください。

それでは、もう一つの上手くいっていた要因の方は・・・・と考えると、私がなぜ、不満を持っているものの、そのままBメガネからMメガネ・チェーンへと流れてしまった元愛顧客がいることに気づくことができたのが分かるのではないでしょうか。

定期的に行う顧客満足調査でも高い満足度を維持し、再来客が70%以上という非常に高いリピート率であったのに対し、Mメガネ・チェーンの登場や環境の変化により、愛顧客の満足度が下落しリピート率が低下していると推測できるからです。間接的な表現をしているため分かりづらいですが、与件文の読み方を分かってさえいれば誰でも気づくことができますよね。

中小企業診断士の二次試験平成23年度事例Ⅱ経営課題まとめ

過去~現在

これまでは、付加価値の高い眼鏡のマーケティングによって(1)伝道者の口コミによる新規顧客獲得、(2)高い顧客満足度維持で高いリピート率、であったため、非常に高い収益性を確保できていました。

現在~未来

Mメガネ・チェーンや市場環境の変化によって、(1)伝道者の口コミによる新規顧客獲得ができなくりつつある、(2)顧客満足度の低下でリピート率が減少となり、収益性が悪化し始め、Mメガネ・チェーンによってのさらなる進展が予測されるということです。※収益性悪化については、あくまで筆者の推測です。

経営課題がわかれば、あとはこの解決策を考えていけばよいだけです。なお、ゴールを間違えると、どんなに素晴らしい内容であっても得点を期待することは難しくなります。これを念頭に、設問を見てみると新たな発見があると思います。解決策の考え方や設問の見方については、今後ご紹介していきます。

経営課題はストーリーにもとづく

経営も人生も一瞬一瞬を切り取られているのではなく、全てストーリーとしてつながっています。そのため、経営課題は、最終段落の方に書かれているものだけを意識すればよいのではなく、時制が変わっていくごとに捉えていく必要があります。

今回のように順調な経営となっている場合は、その要因はどこにあるのかを探していくことが経営課題を探すことと同義となります。教科を問わず、他の過去問でもこのパターンは鉄板ですので試してみてください。

私のムダな経験が中小企業診断士の二次試験を独学合格目指す皆様に、少しでもお役にたてていれば幸いです。

aerozol

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